はじめに
ポーカーで勝つためには、「どれだけの確率で自分の手が完成するのか」というエクイティ(勝率)の感覚が欠かせません。ですが、実際には精密な計算をするのは手間がかかりますよね?
そこで便利なのが「2と4の法則(2と4のルール)」です。これは、計算式を覚えなくても、フロップやターンの段階でおおまかな勝率をサッと見積もることができる、いわば「ポーカーの時短テクニック」ともいえる存在です。
2と4の法則とは?
簡単に言うと、自分のアウツの枚数 × 2 あるいは 4 をするだけでエクイティ(自分の手が完成する確率)をざっくり推定できるというものです。
- ターンまたはリバーで1枚しかカードが残っていない状況なら、アウツの枚数 × 2% で勝率を見積もる。
- フロップの後、ターンとリバーの2枚が残っている状況なら、アウツの枚数 × 4% で推定する。
これだけで、「どれくらいの確率で自分のストレートやフラッシュが完成するのか」を簡単に把握できるんです!
具体的な活用例
ガットショットストレートドロー(アウツ4枚)
- フロップ後:
- 2と4の法則:4枚 × 4% = 16%
- 実際の値:16.5%
- ターン後:
- 2と4の法則:4枚 × 2% = 8%
- 実際の値:8.7%
オープンエンドストレートドロー(アウツ8枚)
- フロップ後(ターン&リバーが残っている):
- 2と4の法則:8枚 × 4% = 32%
- 実際の値:31.5%
- ターン後(リバーが残っている):
- 2と4の法則:4枚 × 2% = 16%
- 実際の値:17.4%
上記の例を見ても分かるように、2と4のルールから導き出された推定値は、実際のエクイティ計算と比べてもほぼ誤差が少ないことが多いです。もちろん100%正確とは言えませんが、一番離れているケースでも数%程度の誤差に収まる例もあります。
2と4の法則の精度と注意点
2と4の法則は、とても便利でスピーディな手法ですが、下記の点を意識しておくことが大切です。
- 完全に正確ではない
実際の詳細な計算と比べると、やはり少しばかり乖離があります。フロップ後の状況や他のプレイヤーのハンドの有無で、多少変わることはあるでしょう。
ただし、-1.4%ほどの差であれば、プレイ中の意思決定を大きく狂わせるほどの誤差ではありません。 - 計算が複雑な場面では役立ちづらい
複合ドロー(フラッシュ+ストレートドローなど)やボードによるブロッカーの影響がある状況では、2と4の法則だけでは目安がやや難しくなる場合もあります。そういった複雑な場面では、より正確な計算が必要かもしれません。 - 「とりあえず」の目安としては十分優秀
トーナメントやキャッシュゲームの際、「次のベットにコールするか?フォールドするか?」を判断するためのスピーディな指標としては非常に便利。
その数%のズレが原因で致命的に損をする場面は多くないので、気軽に活用してOKです。
まとめ
2と4の法則(2と4のルール)は、ポーカーの勝率をざっくり知るのにとても役立ちます。実際のエクイティと比べると完全一致しないこともありますが、「大きな決定を狂わせるわけでもない」というのが、実例からわかっているところです。
「フロップ後のアウツ × 4%」や「ターン後のアウツ × 2%」といった簡単な掛け算だけで、次のアクションを判断する材料が手に入るのは大きなメリットです。
ポーカーの計算に慣れていない初心者の方はもちろん、上級者でも素早い意思決定を要する場面では、この簡易ルールを活用してポットオッズと照らし合わせてみることをオススメします!