2-7トリプルドロー

2-7トリプルドローのルールを徹底解説!

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はじめに

「2-7トリプルドロー」は、ポーカーの中でも一風変わったルールを持つドロー系のゲームです。一般的なポーカーは強いハンドを目指しますが、それとは異なり、最弱のハンドを作ることを目指します。また、このゲームは単体で楽しまれるだけでなく、複数のポーカーバリエーションを組み合わせた「ミックスゲーム」の一部としてもしばしば採用されています。

この記事では、2-7トリプルドローの基本的なルールから、ミックスゲームでの存在意義に至るまで、初心者の方にもわかりやすく解説します。
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2-7トリプルドローとは?

「2-7トリプルドロー」は、5枚の手札からなるドロー系ポーカーの一種で、できるだけ弱いハンドを目指します。普通のポーカーでは強い役となるフラッシュやストレート、ペアなどは逆に不利になるのです!

通常のポーカーでは強いハンド(2-7トリプルドローでは弱い):
A♥
K♥
Q♥
J♥
T♥
ロイヤルフラッシュ(通常のポーカーでは最強、2-7トリプルドローでは最弱クラス)
2-7トリプルドローで強いハンド(通常のポーカーでは弱い):
7♠
5♥
4♦
3♣
2♠
7-5-4-3-2(2-7トリプルドローでは最強ハンド、スートがバラバラでストレートにならない)
🏆
ミックスゲームでの重要性

2-7トリプルドローは、近年増えている「ミックスゲーム」のラインナップで重要な位置を占めています。ミックスゲームとは、テキサスホールデムやオマハなど、複数のポーカーバリエーションを一定のサイクルでローテーションしながらプレイする形式のゲームです。

多彩なスキルが求められる

ミックスゲームは、1種類のゲームに偏らず、さまざまなルールを順繰りに楽しみます。これにより、特定のスタイルや戦術に偏らず、総合的なポーカー力が試されます。2-7トリプルドローは、ローボール(弱い手が強い)という特殊な性質を持つため、プレイヤーは通常のホールデムでは使わない戦略や、ドロー系特有の読み合いを駆使する必要があります。

WSOP(ワールドシリーズオブポーカー)や高額ミックスイベントでおなじみ

世界最大級のポーカー大会WSOPでも、2-7トリプルドローを含むミックスゲームイベントが開催されています。たとえば、8-Game Mixや10-Game Mixなど、複数のポーカー種目が順番に行われるイベントには、しばしば2-7トリプルドローが組み込まれています。このため、トッププロからアマチュアまで、幅広いプレイヤーが2-7トリプルドローのスキルを磨く必要性が増しています。

プレイヤーの幅を広げる学習効果

2-7トリプルドローを習得することで、プレイヤーは「ローハンド構築」の考え方や、複数回のドローを通じた手札改良戦略を身につけることができます。これは、他のドローポーカー(例:A-5トリプルドロー)や、ローブリット系ゲーム(例:Razz)へ応用する際にも役立ちます。

🎲
基本的な流れ
1
ブラインドの支払い

スモールブラインドとビッグブラインドを支払います。

2
手札5枚の配布

各プレイヤーに5枚のカードが配られます。

?
?
?
?
?
3
1回目のベッティングラウンド

最初のベッティングラウンドが行われます。プレイヤーはチェック、ベット、コール、レイズ、フォールドのいずれかのアクションを選択します。

4
1回目のドロー(交換)

プレイヤーは手札から0〜5枚のカードを捨て、新しいカードと交換できます。

A♥
K♠
7♦
5♣
2♠
A♥
K♠
?
5♣
2♠
例:7♦を捨てて新しいカードと交換
5
2回目のベッティング → ドロー

2回目のベッティングラウンドの後、再度カードを交換できます。

A♥
K♠
4♥
5♣
2♠
?
?
4♥
5♣
2♠
例:A♥とK♠を捨てて新しいカードと交換
6
3回目のベッティング → ドロー

3回目のベッティングラウンドの後、最後のカード交換の機会があります。

7♣
6♦
4♥
5♣
2♠
7♣
6♦
4♥
5♣
2♠
例:すでに良いハンドができているので交換なし
7
最終ベッティングラウンド → ショーダウン

最後のベッティングラウンドの後、残っているプレイヤーは手札を公開し、最も弱いハンド(2-7トリプルドローのルールでは最強)を持つプレイヤーがポットを獲得します。

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2-7トリプルドローにおける役の基本的な考え方

2-7トリプルドローでは、通常のポーカーとは逆で、「最弱の手」が「最強の役」として評価されます。ここでいう「最弱」とは、次のような条件を満たす手札を指します。

  • 低い数字のカードを揃える(Aは常に高いカードとして扱われるため使用しない)
  • ペア・スリーカード・ストレート・フラッシュなど、いわゆる通常のポーカーの強力な役を避ける
  • 一番高いカード(トップカード)ができるだけ低いことが好ましい

2-7トリプルドローでは、「7ロー」や「8ロー」といった言い方で手を分類します。これは、「そのハンドを構成するうち、最も高いカードが7か、あるいは8なのか」といった形でランク分けできることを示しています。

「7ロー」とは?

「7ロー」とは、そのハンドが7を最高位のカードとする、ストレート・フラッシュ・ペアなしの組み合わせのことを指します。最強の「7ロー」は、7-5-4-3-2(全て異なるスーツでストレートやフラッシュにならない)が最高峰です。これが2-7トリプルドローの「最強ハンド(ナッツ)」であり、このハンドが相手より下回るハンドは存在しません。

最強の7ロー 最強
7♠
5♥
4♦
3♣
2♠
次点の7ロー 強い
7♠
6♥
4♦
3♣
2♠
8ロー 普通
8♠
5♥
4♦
3♣
2♠
ペアあり(弱い) 弱い
7♠
7♥
4♦
3♣
2♠
さらに広い視点での役の強さ

2-7トリプルドローでは、以下のような順序で役の強さが決まります:

順位 ハンドの種類
1 7ローの中でも「7-5-4-3-2」が最強 7♠ 5♥ 4♦ 3♣ 2♠
2 それに続く7ロー全般 7♠ 6♥ 4♦ 3♣ 2♠
3 8ロー(8が最高カード) 8♠ 5♥ 4♦ 3♣ 2♠
4 9ロー、10ロー…と続く 9♠ 5♥ 4♦ 3♣ 2♠
5 ペア、ツーペア、スリーカードなど 7♠ 7♥ 4♦ 3♣ 2♠
6 ストレート、フラッシュ 6♠ 5♠ 4♠ 3♠ 2♠

つまり、ローハンドを評価する際は、「可能な限りトップカードを低くする」 → 「次に高いカードも可能な限り低くする」という優先順位で考えます。

2-7トリプルドロー確率計算機

2-7トリプルドローの役がどのくらいの確率でできるかを計算できるアプリも開発していますので、上記リンク先からぜひ有効活用してください!

💡
戦略のヒント
ローカードをキープ

2、3、4、5、7、8、9が鍵になることが多いです。特に2-7は名前の由来にもなっているように、最強ハンドの構成要素です。Aは常に高いカードとして扱われるため、捨てるべきカードとなります。

ドロー回数とアクションを読む

相手のドロー枚数やベットのタイミングをヒントに、どれだけ完成に近づいているかを推測しましょう。例えば、1枚だけ交換する相手は、すでに良いハンドができかけている可能性が高いです。

相手のドロー枚数から読み取れること:
  • 0枚交換(スタンド・パット):すでに強いハンドができている
  • 1枚交換:7ローや8ローに近い状態
  • 2〜3枚交換:中程度の手札、改善を狙っている
  • 4〜5枚交換:ほぼ全てのカードが使えない状態
ブラフの重要性

2-7トリプルドローでは、相手の読みを誤らせるためのブラフも重要な戦略です。例えば、実際には強いハンドができていなくても、スタンド・パット(交換なし)をして相手を降ろさせる戦術も有効です。

ただし、ブラフは相手のスキルレベルや状況によって効果が変わります。初心者同士の対戦では、まずは基本的な手札構築に集中することをお勧めします。

ミックスゲームでの応用

ミックスゲームの一環としてプレイする場合、ホールデムやオマハでは見られないローボール戦術を学べるため、自身のプレイヤースキルの幅が広がります。特に「役を作らない」という逆転の発想は、他のゲームでも応用できる思考の柔軟性を養います。

📝
まとめ

2-7トリプルドローは、弱い手を目指すという革新的なスタイルを持つドローポーカーです。通常のポーカーとは逆の発想が求められるため、新鮮な戦略的思考を楽しむことができます。

  • 最強のハンドは「7-5-4-3-2」(異なるスーツ)
  • Aは高いカードとして扱われるため、良いハンドには含まれない
  • ペア、ストレート、フラッシュなどの通常ポーカーでの役は避ける
  • 3回のドローチャンスがあり、戦略的な駆け引きが楽しめる
  • ミックスゲームの一環として学ぶことで、ポーカースキルの幅が広がる

2-7トリプルドローは、単一ゲームとして楽しむのももちろん面白いですが、ミックスゲームでその真価を発揮します。他のルールと組み合わせることで、プレイヤーは総合的なポーカーセンスを磨き、より深いポーカーの世界を堪能できるでしょう!

ぜひ一度、この独特のルールを持つポーカーバリエーションに挑戦してみてください。新たなポーカーの楽しみ方が広がるはずです。

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